活動
ACTIVITIES
ニュークリア イノベーション ブートキャンプ 2023 (NIB2023 - JAPAN) 参加者募集
ニュークリア イノベーション ブートキャンプ2023(NIB2023 - JAPAN)が、2023年7月29日 - 8月12日に東京工業大学 大岡山キャンパスで開催されます。
NIBは2016年から毎年米国等で開催されてきた2週間の合宿スタイルのセミナーで、2023年は日本で開催されることとなりました。意欲ある参加者を広く募集します。
なお本事業は、文部科学省の令和5年度補助金交付決定により実施されるものであり、今回の募集は補助金交付決定後の手続きを遅滞なく進めるために、あらかじめ行うものです。
令和4年度 原子力イノベーター養成キャンプ NICC2023 を開催
文部科学省国際原子力人材育成イニシアティブ事業として採択された「原子力イノベーター養成プログラム」(Nuclear Innovator Cultivation Program: NICP)は、そのカリキュラムの一環として、2023年1月9日から18日にかけて「原子力イノベーター養成キャンプ」(Nuclear Innovator Cultivation Camp: NICC2023)を実施いたしました。
NICC2023は、国際会議への参加や、米国主要大学から参加する大学院生との福島第一・第二原子力発電所見学を題材としたグループワークを通じて、国際的に活躍できる原子力のイノベーションを担う人材を育成することを目的としています。
本学の原子核工学コースに所属する修士・博士課程学生6名、およびNICPと提携する米国大学から招待した大学院生4名(テキサスA&M大学、ウィスコンシン大学マディソン校、ミシガン大学、カリフォルニア大学バークレー校)が参加しました。
NICC2023参加者の集合写真 於ゼロカーボンエネルギー研究所
本キャンプは、以下のセッションで構成されました。
(ア) 国際会議IZES 参加・聴講
2016年以降初めて本学ゼロカーボンエネルギー研究所が主催する国際会議IZES(2023年1月10 - 12日)は、新型コロナウイルス感染拡大による2度の延期を経て無事開催し、NICC2023参加学生もNICC2023プログラムの一環として参加・聴講しました。発表テーマは次の6分野と多岐にわたり、専攻・非専攻に関わらず、興味を持てる内容でした。
再生可能エネルギー技術
革新的原子力エネルギー技術
カーボンニュートラル技術
エネルギー貯蔵・変換技術
エネルギーシステムにおける物質循環技術
革新的原子力の応用
国際会議IZES参加者と講演者陣
(イ) ワークショップ/特別講義
ワークショップは次の2つのテーマについて、それぞれディスカッションおよびプレゼンテーションを実施しました。
【ワークショップ テーマ1】最新の研究を踏まえた、カーボンニュートラル社会における革新的原子力システム開発の方向性
国際会議IZESの講演・発表・質疑を聴講し、その中で特に印象に残ったものをもとに「カーボンニュートラル社会実現のために、必要となる原子力開発は何であるか」について検討し発表しました。
1月9日 グループワーク 於北2号館
1月13日 グループ発表 於北2号館
【ワークショップ テーマ2】自然災害に強い革新的原子力システム開発の方向性
福島第一・第二原子力発電所を見学し、そこで得た知見をもとに「自然災害に対しても安全に使用できる原子力システム開発の方向性」について検討し、発表しました。
1月17日 グループ発表 於Jヴィレッジ
1月17日 グループ発表 於Jヴィレッジ
【特別講義1】未来に向けた革新的原子力システムとは
国際会議IZESに先立ち、1月9日に東京工業大学の小原教授による『未来に向けた革新的原子力システムとは』(“Innovative Nuclear Systems for the Future”) の講義がありました。
その後、参加学生は国際会議IZESのプログラムをもとに聴講の計画を立て、グループ毎に発表しました。
【特別講義2】1F事故概要と現在の廃炉状況について
1月13日には、東京電力ホールディングス株式会社 福島第一廃炉推進カンパニーより早田浩平氏を講師に招き、1F事故概要と現在の廃炉状況についての講義を開催しました。
参加学生たちは、福島第一・第二原子力発電所訪問を翌週に控えていたこともあり、積極的に質問をしていました。
講演を行う小原教授
講演を行う早田浩平氏
(ウ) 福島第一・第二原子力発電所訪問
本キャンプの主軸ともいえる福島第一(1F)・第二(2F)原発訪問は、原子力工学や原子力エネルギーを専攻とする学生たちにとって有益な時間となりました。
1月16日は1Fを、17日は2Fを訪問し、それぞれ原子炉建屋他、見学可能施設を巡りました。それぞれの午後は、上述のワークショップ テーマ2にそって、宿泊先でもある福島県双葉郡にあるJヴィレッジの研修室で、ディスカッションやプレゼンテーションを行いました。
1月16日 集合写真 於1F
1月17日 集合写真 於2F
1月17日 集合写真 於2F
1月16日 職員の説明を受けている様子 於1F
1月17日 講義を受けている様子 於2F
1月17日 職員の説明を受けている様子 於2F
参加学生の声
・米国学生: NICCは、米国と日本の学生が一堂に会し、世界の原子力システムの将来について論議する、実に貴重な機会を提供してくれました。このような協働の機会は、エネルギー資源に対するニーズの高まりと、二酸化炭素排出を考慮した政策や、安全なエネルギー生産とのバランスを取るための複雑な議論を始める上で、非常に効果的であったと思います。NICCのようなプログラムは、原子力の未来に貢献しようとする学生にとって、グローバルな視点を促進するものでもありました。
新しい視点に触れる機会は、原子力産業が直面する革新のためには重要です。NICCは、未来の仲間同士が交流し、原子力コミュニティのネットワークを構築する機会も提供してくれました。
NICCは、ゼロカーボンエネルギーに関する最先端の研究に接し、安全かつ災害に強いシステムの重要性を広め、原子力研究における連携とグローバルな視点を促す、学生たちの教育を効率的に向上させる良いプログラムだったと思います。
・東工大生: 本プログラムでは将来も使うことが予測されている英語でのディスカッション力を鍛えたいと思い、参加しました。今までは3人以上で英語の議論を行うことが多かったことから、そこまで積極的に議論を行ってこなかったのですが、今回は1対1のペアによる活動であったこともあり、かなり闊達な議論を行うことが出来ました。
また、発電所見学では、今までなんとなく復興が進んでいる程度の認識でしたが、職員による説明と質疑応答から、廃止措置の進捗やこれからの予定、事故により、学び改善された部分などを知ることが出来ました。
1月16日 夕食の様子 於Jヴィレッジ
1月17日 修了式 於Jヴィレッジ
東京工業大学では文部科学省国際原子力人材育成イニシアティブ事業として、原子力イノベーター養成プログラム(Nuclear Innovator Cultivation Program: NICP)を実施しています。今年度のNICPの活動として原子力イノベーター養成キャンプ2023(Nuclear Innovator Cultivation Camp: NICC2023)を開催します。
NICC2023は、国際会議参加や、米国主要大学から参加する大学院生との福島第一・第二原子力発電所見学を題材としたグループワークを通じて、国際的に活躍できる原子力のイノベーションを担う人材を育成することを目的としています。意欲ある大学院学生諸君の参加を期待しています。
令和4年度 原子力イノベーター養成キャンプ NICC2023 プログラム
*予告なく変更する場合があります。
NIW2022ニュークリア イノベーション ワークショップ(オンライン)を開催 [2022年3月1日]
本プログラムの2021年度活動として、標記ワークショップをオンラインにて開催いたしました。
第1部は4名の講師による招待講演、第2部は「未来社会に向けた先進的原子力教育コンソーシアム(Advanced Nuclear Education Consortium for the Future Society: ANEC)」加盟大学から選抜された12名の学生によるグループワークおよび発表会を行いました。
アジェンダ
NIW2022ニュークリア イノベーション ワークショップ
主催:
東京工業大学 原子力イノベーター養成プログラム
日時:
令和4年(2022年)3月1日(火)9:00 - 16:25
場所:
Zoom開催
言語:
英語
司会:
片渕竜也(東京工業大学)
参加学生:
12名(東京工業大学/東海大学/富山高等専門学校/福島工業高等専門学校)
プログラム:
開会挨拶 プログラム代表 小原徹(東京工業大学)
招待講演
講演1 『米国における原子力教育』
マサチューセッツ工科大学 原子力科学工学科 マイケル・ショート准教授
講演2 『原子力イノベーション・ブート・キャンプの活動について』(事前収録)
原子力イノベーション アライアンス
リバー・ベネット氏/エイドリアン・クエット准教授
講演3 『原子力機構のHTGR研究開発状況』
日本原子力研究開発機構 高速炉・新型炉研究開発部門 橘幸男 氏
ワークショップ ファシリテーター:小原徹(東京工業大学)
グループワーク
発表
閉会挨拶 プログラム代表 小原徹(東京工業大学)
本ワークショップ開催概要
本ワークショップは、『ニュークリア・イノベーション・ブートキャンプ(NIB)』の日本版の素地となる活動を目指したものです。これは、米国カリフォルニア大学バークレー校で2016年に始まった、主に大学院学生を対象とした、原子力分野でイノベーションをもたらす起業家精神を涵養する合宿スタイルのセミナーです。
本年度は、原子力工学分野の将来に強い関心を持つANEC学生による原子力イノベーションワークショップをオンラインにて開催しました。
招待講演概要
午前には「教育」「社会連携」「研究・開発」各々の視点に基づいた原子力分野の講演会を実施しました。講演者略歴および講演資料については、リンクをご覧ください。
グループワーク概要
午後は、3名1グループで、与えられた課題(トピック)について討論し、その結論を投影資料にまとめ、グループごとに発表しました。
各グループに与えられたトピック
グループ
課題
A
原子力が未来の社会に果たすことのできる役割は何か。
B
原子力エネルギーと再生可能エネルギーはどのように利用すべきか。
C
原子力が広く社会に受け入れられるためにすべきことは何か。
D
未来の原子力のため、開発すべき技術は何か。
発表の様子
参加学生からの感想
大変有意義な時間でした。ありがとうございました。
もう少し色々なバックグラウンドの学生がいると、より面白くなると感じました。
ワークショップは大変良かったです。次回は、グループ毎の話し合いで、討論が活性化したり、ひらめきが生まれたりするよう、メンターが適宜立ちあっていただけるとよいかと思います。
時間に限りはありましたが、様々な学年の学生とグループワークをする機会をいただけて嬉しく思っております。
参加学生およびスタッフの集合写真
東京工業大学原子力エネルギー高度人材育成フォーラムを開催 [2020年12月22日]
本プログラムのキックオフイベントとして、2020年12月22日に標記フォーラムをウエビナーで開催いたしました。フォーラムでは、プログラムの概要の紹介、米国における原子力人材育成活動についての講演、若手を中心としたパネルディスカッションを行いました。フォーラムの記録動画をYouTubeで公開しておりますので是非ご視聴ください。
東京工業大学原子力エネルギー高度人材育成フォーラム
主催:
東京工業大学科学技術創成研究院先導原子力研究所
日時:
令和 2 年(2020 年)12 月 22 日(火) 13:30~16:30
場所:
Zoom ウエビナーによる開催
会議言語:
日本語
プログラム:
第1部
VIDEO
開会挨拶:
東京工業大学 科学技術創成研究院 先導原子力研究所 所長 竹下健二
来賓挨拶:
文部科学省 研究開発局 原子力課(原子力基盤研究・人材室) 室長 鈴木優香
講演:
「東京工業大学 原子力エネルギー高度人材育成拠点事業の概要」
東京工業大学 科学技術創成研究院 先導原子力研究所 小原 徹
“Nuclear Innovation Bootcamp in US”
「米国のニュークリア・イノベーション・ブートキャンプ活動」(事前収録講演、日本語同時通訳)
Dr. Adrien Couet (University of Wisconsin – Madison)
Mr. River Bennett (Nuclear Innovation Alliance)
第2部
VIDEO
講演:
“Making Nuclear Education Personal, Experiential, and Exciting”
「原子力教育をより魅力的に」(ライブ講演・日本語同時通訳)
Prof. Michael Short (Massachusetts Institute of Technology)
第3部
VIDEO
パネルディスカッション:
「原子力分野の若手による国際活動と海外留学」
パネリスト:Michael Short(MIT准教授)、川合康太(IYNC日本代表)、竹澤宏樹(東京都市大講師)、青柳 涼(東工大 修士課程)
モデレーター:小原 徹(東工大 教授)
閉会挨拶:
東京工業大学大学院 原子核工学コース 主任 小林能直